「時代はもう令和なんだわ」 岡山に新たなチームが発足、捨て去る“悪しき慣習”

文:First-Pitch編集部

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中学硬式野球「岡山ポニー リグロス」が本格始動

 岡山に新たな中学硬式野球チームが誕生した。「岡山ポニー リグロス」が昨夏に日本ポニーベースボール協会の加盟承認を受け、2024年度よりチームとしての活動を始めた。県内では2チーム目、岡山市内では初のポニーへの加盟。チームのインスタグラムには斬新なデザイン、そして時代にあった“格言”を掲載した画像が発信されている。時代の変化に合わせ、これまでの慣習を疑い、中学生に野球の魅力を伝えていく。

 お茶当番って本当に必要? 時代はもう令和なんだわ――。インスタグラムを開くと、そのインパクトに圧倒される。このほど発表されたチーム方針には「慣習を疑う『令和』のチーム作り」や「当番制なし、保護者会なし」を明言している。1年目は15人の募集予定だが、1月の発足と同時にすでに10人もの入団の希望があった。

 代表の中田有治氏は、県内屈指の強豪高・岡山理大付で甲子園に出場した経験を持つ。野球人口の低下や、楽しめずに辞めていく話も伝え聞いた。県内の“野球離れ”に歯止めをかけたいと立ち上がった。「時代に合ったチームが求められているのを感じました。そういうチームに出会うきっかけがなかったので、自分たちで作ろうと思いました」。2022年秋頃に構想を練り始め、実現に至った。

 暴力、暴言の排除を目指すこと、指導は心と心の触れ合いなどといったポニーリーグの理念に共感した。もちろん、岡山リグロスの方針には、保護者のお茶当番もない。「選手に十分な水分を持たせれば解消されますし、指導者の水分も自分で用意すればいいと思います」。万が一、飲み物が足りない場合は「選手自身が足りなくなった旨を申し出たり、次から考えて行動したりすることで、自主性をもって行動するようになる」と成長を促していく考えだ。

保護者の負担大幅減…気軽に楽しくプレーができる環境作りへ

 新しいチームを作ることで反発する意見も中田氏の耳には届いたが、信念を貫くだけだった。すでに県内に1チームあったポニーリーグ「倉敷ポニー リバティーズ」の理念に賛同し、相談もした。「リバティーズの代表からはチームを作ることに迷っているなら、やった方がいい。時代に合っているので問い合わせや選手も増えている。私たちのようなやり方は数年後には理解される。一緒に(いい環境を)作りましょう、と言っていただけたのが心強かったです」と感謝する。

 現地集合に現地解散。出欠管理はアプリで管理し、保護者の負担を大幅に減らす。また、当日の急な変更を除き、出欠はアプリ入力のみ。学校行事を優先することを推奨し、欠席の場合の理由を問うことはない。室内練習場の準備や、専属トレーナーによる指導、オンライントレーニングも実施。野球が好きな選手が、気軽に楽しくプレーができる環境作りを積極的に取り組んでいく。

◼️岡山リグロス公式ホームページ
https://okayama-regroth.jp/

◼️Instagram 
https://www.instagram.com/okayama_regroth/?hl=ja

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