わずか16人の“狭き門” 評価は〇か×か…V監督が明かすNPBジュニア入りに不可欠な「技術」

公開日:2023.07.25

更新日:2023.12.26

文:間淳 / Jun Aida

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元中日・湊川誠隆氏 2021年まで中日ドラゴンズJr.の監督

 世代トップの小学生が集まる大会「NPB12球団ジュニアトーナメント」。年末に開催され、プロへの登竜門とも言われる大会は注目度が高い。13日に行われた野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベントには、2021年まで中日ドラゴンズJr.の監督を務めた湊川誠隆氏が出演。選手選考のポイントを明かした。守備ではキャッチボールを重点的にチェックするという。

 楽天・松井裕樹投手やオリックス・森友哉捕手ら、多数のプロ野球選手も出場したことで知られる「NPB12球団ジュニアトーナメント」は小学生の憧れの舞台となっている。チーム編成は各球団16人以内。今年の大会に関しては今月末から来月上旬にかけて選考会を実施するチームが多い。選手にとっては狭き門となっている。

 元中日の湊川氏は2021年まで6年間、中日ドラゴンズJr.の監督を務めた。その間、優勝2回、準優勝1回の成績を収めている。現役時代は内野手だったこともあり、選手選考では守備力を重視していた。特に重点を置いていたのがキャッチボールだ。

「キャッチボールができない選手を短期間で成長させるのは難しいです。右投げなら軸足となる右足でしっかり立っているか、右足の側面が相手の方に向いているか、ステップする時にお尻から下りているかなど、基本の動きをチェックします。がむしゃらに速い球を投げれば良いというわけではありません」

 選考の対象となる選手は数百人に上るため、キャッチボールを見た湊川さんは「〇」か「×」、どちらかで評価していたという。「△はありません。ものすごく足が速い選手は別ですが、キャッチボールの評価を他の要素で覆すのは難しいです」。選手は普段、別々のチームに所属して練習時間が限られるため、湊川氏は守備からチームをつくる方法が最も結果を残せると考えていた。

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