レベルスイングでないと“突き刺さる” 飛ばない打球が一変…14歳女子を開眼させた棒ドリル

文:片倉尚文 / Naofumi Katakura

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ポニー全日本選手権で8強…つくばポニーの1番打者が好打で敢闘賞

 中学硬式野球チーム「つくば J Warriorsポニー」は「マルハングループインビテーション 大倉カップ 第51回全日本選手権大会」(7月18~23日)でベスト8に進出した。快進撃の原動力となったのが女子選手の大徳瑠花(だいとく・るか)外野手で、全試合に「1番・中堅」で出場。打率.333(15打数5安打)をマークし、敢闘賞に輝いた。元プロ野球選手の監督による指導で、打撃が劇的に変化したという。

 14歳の大徳は身長162センチで左投げ左打ち。不動の1番打者としてチームを引っ張った。22日の準々決勝では昨年大会優勝の「ポニー筑後リバーズ」と対戦し、2-9で敗れたものの2安打をマーク。一塁線を破る三塁打と内野安打を放ち、気を吐いた。

 50メートル走6秒5はチームトップクラス。中学年代になると男女の体格差は顕著になり、パワーやスピードで女子は男子に劣るようになるのが一般的だ。しかし、大徳は男子に引けを取らないスピードを武器に活躍。敢闘賞を受賞した。

 その躍動ぶりを、かつて楽天でプレーした森田丈武監督も称えた。「野球への取り組みが素晴らしい。夜間練習も一番遅くまでやって、こちらが『早く帰りなさい』というほどです。入部した頃は当てるだけの打撃でしたが、スイングが強くなりました」と目を細めた。

元楽天戦士が指導…極端なダウンスイングを矯正した“棒ドリル”

準々決勝では2安打を放った【写真:片倉尚文】

 入部当初は極端なダウンスイングで、硬式球に対して打球が全く飛ばなかった。これを森田監督の指導で大きく変えた。1つは長い棒を使ったドリル。棒を両肩に担いでスイングを続けた。「ダウンスイングだと、振った後に棒が地面に刺さってしまいます。自然にレベルスイングに矯正できます。パワーもつくので一石二鳥の練習だと思います」。

 もう1つは体の反動を使うこと。それまでは上体に頼ったスイングだったが、足を使い体重移動することで強い打球を打つことが可能になったという。

 大徳は「練習は好きです。監督にスイングを変えてもらって、すごく良くなったと思います。これからも野球を続けていきたい」と思いを語る。好きな選手はソフトバンクの周東佑京内野手。“快足少女”は今後、どんな選手に成長していくだろうか。

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