「近い将来が本当に心配」 強豪チームも死活問題…深刻な野球離れを救う“一手”

文:片倉尚文 / Naofumi Katakura

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先細りする少年野球の部員確保へ…鍵を握るのはSNSと“ティーボール”

 競技人口の減少が著しい少年野球。強豪チームも例外ではなく、部員確保へ様々な手立てを講じている。重要なのはSNSの充実、そしてティーボールの促進だという。

 子どもたちの“野球離れ”は深刻だ。ボーイズリーグの春の東日本王座決定戦「メニコン杯 第28回関東ボーイズリーグ大会」で準優勝に輝いた勝呂ボーイズ(埼玉西)の内藤健太監督は「近い将来が本当に心配です」とため息交じりに話す。

 同監督によると、4年生から6年生部員は計20人いるが、その内13人が6年生。ティーボールに取り組む3年生は3人で、2026年の4~6年生は10人になる。「(選手勧誘は)主に口コミで、部員には『友達を誘ってきてね』と言っていますが、なかなか増えないです」と悩みを吐露する。

 準決勝に進出した埼玉上尾ボーイズ(埼玉東)はSNSを有効活用している。チームの公式インスタグラムを頻繁に更新し、試合や練習の様子を投稿。スケジュールなども公開して選手を募っている。村川比呂樹監督は「かつてはマンションやスポーツ用品店などにチラシを貼ってもらう形でしたが、時代は変わりました」と効果を語る。

 また、部員を安定的に確保するにはティーボールの充実が欠かせないという。ティーボールは、投手と捕手をなくして、ホームベース付近に置いたティーに載せたボールを打つベースボール型競技。ボールやバットは柔らかいものを使用する。ボーイズリーグでは基本的に小学3年生まではティーボールに取り組み、4年生から硬式に移行する。

 埼玉上尾ボーイズでは、幼稚園の年中から小学3年生までがティーボールを楽しんでいる。昨年は埼玉東・西支部合同大会で優勝を飾るなど好結果も残している。村川監督は「まずは裾野が広がらないと。ティーボールを楽しむ子どもたちが増えるように取り組んでいます」と使命感を口にする。野球界を救う鍵はティーボールの普及にあるのかもしれない。

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