8割以上が誤解するインパクトの形「伸びきってる」 強い打球を生む“後ろ手の角度”

前ロッテコーチ・大塚明氏が解説する“正しいインパクトの形”
打撃でのインパクトの瞬間、両腕の形はどうなっているだろうか。体の前方、投手寄りで「両腕が伸びきった状態」だと答える人が多いが、それは誤った認識だ。ロッテで16年間コーチを務めた大塚明氏が、正しいインパクトの形を解説した。
「バッティングで最初に気をつけるのは、インパクトの形です。子どもだけでなく、大人の方にも『インパクトの形をしてください』と言ったら、後ろ(捕手寄り)の腕が伸びている。下手すると両腕とも伸びています。でも本来、ミートポイントは体の真横。後ろの腕が90度ぐらいに曲がった形になるのが、正しい形です」
打撃練習の1つに「置きティー」がある。ティースタンドの上に球を置き、主にネットに向かって打ち返す。仮に腕が伸びきったポイントにティースタンドを置くとすると、体の真横と比べて50センチ〜1メートルほど投手寄りになる。その状態でティー打撃をさせても、しっかり打てないという。間違ったポイントだと、置いてある止まった球でさえ捉えられないのである。
実際にティースタンドを置く位置は、やや投手寄りの方が多いだろう。ただ、右打者の場合、左足を踏み込むと、ミートポイントはほぼ体の真横にくる。その際、右腕が伸びていては強い打球を飛ばせない。右打者なら右腕、左打者なら左腕の理想の角度は90度。それが一番、球に力を与えてはじき返せるのだ。
「インパクトのイメージは体の前ですけど、実際にはほぼ真横です。8割以上のアマチュア選手は、腕が伸びきった状態で、前で打とうとしている。それで形もおかしくなっています。言葉で伝えた時の受け取り方は人それぞれ違いますけど、後ろの腕が曲がったところで球を捉えて、腕を伸ばしながら返すのがバッティングです」
置きティーでは球の内側を叩く意識で練習

変化球などでタイミングを崩され、泳いだ形で体が突っ込み、ミートポイントが前になる場合はある。ただ、それはあくまで例外的なケース。しっかり体の近くまで引きつけて、球を捉えるのが基本となる。
小学生などへの指導では、インパクトをイメージさせるためにティースタンドを体の真横に置き、球の内側を叩く意識で練習させるのがお勧めの方法だという。「リリースされた球とインパクトのイメージでフォームを作り上げていきます。そこのイメージはとても大事です」。子どものうちから、そのイメージを持っておくことが打撃向上のポイントの1つとなる。
「バッティングはタイミングとメカニック。まずはタイミングがない世界で形を作り上げて、次にタイミングを作る。球を呼び込んで打っていく練習をやっていかないと楽しくない」。打撃練習が好きな選手は多い。ただし、置きティーではなく、投手やマシン相手のフリー打撃が好まれる。そこに問題が潜んでいると指摘する。
「置いてある球を打っても、そこまで楽しくないですからね。どうしてもバッティングセンターで速い球を打ったり、投手の球を打ちたくなる。そっちが楽しいですから。だから、あまりうまくいかない世界が生まれます。タイミングの問題もあって、必然的に間違った方向に行きやすい。後々、苦しむことになります」
打撃で苦しまないためにはどうすればいいのか。「最初に形を作っていれば、いい形で打てるようになります」。面白くなくても、地道な練習を繰り返してインパクトの正しい形を作り上げると再現性が高まる。結果的に、技術向上への近道となるのだ。
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