5年生捕手が続けた先輩への「声掛け」 本塁打も量産…南落合BBC・日置莉生くんが進化する理由

文:First-Pitch編集部

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心掛ける「逆方向への強い打球」が築いた“量産態勢”

 子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する新企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。First-Pitchでは、日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は兵庫・南落合ベースボールクラブ(以下、南落合BBC)の日置莉生(りお)くん(5年)です。

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 ホームランを量産する打者へと変貌を遂げた日置くんは、その進化を「自分だけの成長」にとどめようとはしなかった。技術的な成果を追い求める裏で、勝利に貢献するという意識を強く持つようになったのだ。特に、捕手としてマウンドに立つ投手の気持ちを汲み取り、鼓舞する「声掛け」こそが、5年生の彼が昨日の自分を超えた最大の証である。

 9月に行われた「第55回全神戸軟式少年野球選手権大会」の初戦で、チームの期待に応えるプレーを見せた。日頃から取り組む「逆方向に強い打球を打つ」ことを打席で心掛け、豪快なソロホームランを放った。捕手としても二盗を阻止し、攻守で勝利に貢献した。

 ただ勝利に貢献するだけでなく、チームメートの力を引き出すことに心を砕く。日置真仁監督からは、捕手として投手へしっかり声を掛け、投手の気持ちを上げることが求められた。このアドバイスを受け入れた日置くんは打者や捕手という“枠”を超え、チームの精神的支柱としての一歩を踏み出したと言える。勝利の中で得られた2つの大きな成果は、野球に対する意識が「個の技術」から「集団の調和」へと進化した証拠といえる。

 大会初戦を勝利で飾ったものの、日置くんの視線はすでに次の挑戦へと向かっている。投手として登板した際、失点を許さなかったものの三振を奪えなかったことは小さな反省点だ。自己評価は常に厳しく、勝利に満足することなく技術と意識をより一層高めたいという飽くなき探求心を持つ。すでに通算14本塁打を記録しているが、次の試合で「1試合に3本ホームランを打ちたい」と語るなど、目標は高い。

 5年生で正捕手を務める日置くんに、指揮官は「6年生と1試合でも長く試合ができるように大事にしよう」というメッセージを常に送り続けている。この思いは、チームメートとの時間を大切にし、一戦一戦を全力で戦い抜くという日置くんの献身的な姿勢と重なるものだ。技術だけでなく、チームへの思いやりという無形の成長をスコアブックに刻んだ。

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