「力で押し込めた」自信なき投手の“変貌” 久保台ブルズ・荒木歩キャプテンが見つけた役割

公開日:2025.09.18

更新日:2025.09.22

文:First-Pitch編集部

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リリーフ登板での課題克服、選手として成長

 少年野球の育成や保護者の悩み解決メディア『First-Pitch』では、勝敗ではなく“昨日よりできるようになったこと”を記録する新企画を始めました。子どもたちの“がんばった瞬間”や”成長のきっかけ”に焦点を当て、野球を通じた日々の小さな進歩を大切に記録していきます。試合の結果に一喜一憂するのではなく、一人ひとりの努力と成長の物語を残すことで、子どもたちの自信と意欲を育んでいきたいと考えています。今回は茨城・久保台ブルズの荒木歩くんをピックアップします。

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 チームキャプテンとしてマウンドに立った。8月2日、茨城で開催されたノーブルホームカップでのことだ。久保台ブルズの荒木歩くん(6年)は劣勢の場面でリリーフ登板。これまでなら先発投手の後を受けて悪い流れを断ち切れずにいた場面で、この日は違った。

「今日の試合では荒木がゲームを作ってくれました」。小山佳孝監督の言葉が成長を物語る。リリーフとして出ることの多い荒木くんにとって、先発投手が崩れた後の悪い流れを変えることは大きな課題だった。しかし、谷田部ジュニアスターズ戦ではチームが劣勢の場面で登板し、持ち前のストレートで相手打線を抑える好リリーフを見せた。

 技術面での具体的な改善に取り組んできた。「最近変えたんですけど、体をひねることを意識して、もっと力強くしています」。捻転を使ったピッチングフォームへの変更が、この日の結果につながった。

「負けていたときの登板なので、流れを作ろうと思って投げました」。チームキャプテンとしての責任感を胸に、荒木くんは課題だったストレートの威力向上に取り組んできた。「まず最初は、ストライクが入らなかったので、ストライクを入れるための練習とかシャドーピッチングとかをいろいろやってきました」。基礎的な制球力の向上から始まり、「ストレートの力で押し込める」段階まで到達した。

「今までできなかったけど、今日はできたぞって自信持って言えるのは、ストレートの力で押し込めることができたところです」。これまで「力で押し込める自信はなかった」という荒木くんにとって、大きな前進だった。

 一方で課題も見つかった。「2点取られてしまったときのスクイズのサインプレー」に悔しさを感じた荒木くんは、「バックホームのときに満塁だったんで、焦らず投げていくことを意識してやっていきたい」。力強いストレートを身につけた次は、フィールディングの向上が新たな目標となった。

「チームとして最終回に追いつけたこと」が今日の一番の喜びだったという荒木くん。個人の成長とチームの勝利、両方を追い求める姿勢は、将来の夢である「プロ野球選手になって活躍したい」という目標へとつながっている。憧れの山田哲人選手のように、ヤクルトのユニホームを着てプレーする日を目指し、日々一歩ずつ前進していく。

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