感情的になると「怖さがなくなる」 試合で力を発揮するには…イチロー氏が贈った“金言”

公開日:2025.11.13

文:First-Pitch編集部

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イチロー氏が中越高ナインに伝授した“試合での心構え”

 マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が8、9の両日、新潟県の強豪・中越高や同県の連合チームを指導した。その中で選手から試合での心構えを問われ、「感情的になると視野が狭くなる」と冷静にプレーすることの重要性を説いた。

 日米通算4367安打を記録したイチロー氏は現役引退翌年の2020年2月に「学生野球資格回復制度」の認定を受け、同年から各地の高校生を指導している。今回は8日に長岡市悠久山野球場で中越高と、5校からなる連合チーム(糸魚川白嶺、高田商、新井、柏崎常磐、柏崎総合)による練習試合を視察した他、フリー打撃を披露するなど選手と交流。9日には中越高グラウンドで同校野球部員を指導した。

 9日の練習中、宮崎翔矢主将(2年)から「気持ちを出し過ぎてしまう」と問われ、「カッカする選手は安定しないよね。熱くなると難しい。冷静でいてほしい」と答えた。「入り込み過ぎてしまう」という宮崎主将に「キャプテンだから全体を見られないとね。感情的になると視野が狭くなる。力が出なくなる。はまればいいけどね」と金言を贈った。

 イチロー氏はさらに「僕は冷酷なほど冷静なタイプだったので。実戦でやっていて身についた。子どものころは(感情を表に出すことが)あったけど、ろくなことがなかったから」とも。そして、「(熱くなりそうになったら)僕の顔を思い出してください。冷静になる」と続けた。

 全体練習終了後に室内練習場で行われた座学でも、イチロー氏は「相手チームが大喜びしていたらどう思う? こんなものか、と怖さがなくなる。淡々と結果を残されると、お手上げです。メンタルもやられる。中越高校はそういうチームであってほしい。まず新潟県内でそうなってほしい」と訴えた。

 どんな場面でも冷静沈着だったイチロー氏。熱い心を持ちつつも感情を表に出さずにプレーすることは重要だ。宮崎主将は「感情的になってしまうところが短所だったんですけど、それを持っていることはいいからと言ってくださったので、自分の長所としてこれからもやっていけばいいのかなと自信になりました」と感謝する。中越は今夏を含め、12度の甲子園出場を誇る強豪校。イチロー氏の指導を受けてどんなチームに成長していくだろうか。

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