楽天・鈴木大地がOB 全国大会常連の静岡裾野リトルシニア
全国大会の常連で、プロ野球選手も輩出している中学硬式野球チーム「静岡裾野リトルシニア」は、守備力の強化を徹底している。全国で勝てるチーム作りと、高校で活躍できる選手の育成を両立させるためだ。控え選手であっても、高校進学後にレギュラーをつかめるのは確かな理由があった。
富士山のふもとに広がる静岡県裾野市。豊かな自然に囲まれた人口5万人余りの街には、全国屈指の強豪野球チームがある。今年で創立40周年を迎えた「静岡裾野リトルシニア」。全日本リトルシニア野球選手権で2度優勝するなど、全国大会の常連で、OBには楽天・鈴木大地内野手をはじめとするプロ野球選手もいる。
全国的に有名なチームではあるが、決して大柄な選手ばかりではない。モデルのようにスラッとした体型の選手も、ユニホームにゆとりがある選手もいる。セレクションはなく、望めば誰でも入れるため、最初はキャッチボールがままならない選手もいるという。硬式ボールを遠くに飛ばしたり、速く投げたりするには、筋力を付けるのが近道の1つだが、佐藤裕徳監督は練習メニューに筋力トレーニングを組み込むことはない。練習で重点を置くのは、守備だ。
「体の大きな選手がそろった関東のチームに、力ではかないません。相手に点を与えなければ負けないので、守備を徹底的に鍛えています。中学生の年代は、体の成長に合わせた体の使い方を覚えることが大切だと考えています」