小中学生に“走り込み”は必要か? 成長妨げのリスクも…桑田真澄氏が明かす「見解」

桑田真澄氏は心拍数を計測しながらランニング…重要な“目的意識”
野球に取り組む中学生にとって、ランニングは重要な練習だ。ライブリッツ株式会社が主催する「デジタル野球教室」が2025年12月21日、東京都稲城市のジャイアンツタウンスタジアムで行われ、同年まで巨人2軍監督を務め、2026年からオイシックスのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任する桑田真澄氏がスペシャルコーチとして参加。硬式野球クラブに所属する中学生30人に、さまざまな助言を送った。
現代野球では走り込みの是非が議論になることがある。成長期の子どもの頃にやりすぎると、成長の妨げとなるリスクもある。質疑応答のコーナーで中学生から「走り込みは必要ですか?」と質問を受けた桑田氏は「走り込みは必要です。だけど、たくさんじゃなくていい」と回答した。
「例えば、きょうは心肺機能を上げるためのポール間走。あすは瞬発力を上げるための20メートルダッシュを5本やろうとか、本数は少なくていいんです。何を目的にランニングするかが大事なこと。目的に応じたランニングは絶対にした方がいい」
桑田氏のランニングには有名な“逸話”も残る。現役時代の1995年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、リハビリで走り込みの日々。芝生が剥げたジャイアンツ球場の外野フェンス沿いは「桑田ロード」と呼ばれた。今も語り継がれる努力の跡。中学生から「桑田ロード」の質問が出ると「詳しいね」と頬を緩め、当時を振り返った。
「芝生が剥げるほど走り込んだと書かれていますけど、毎日走っていたわけじゃないんです。1日おきに走っていました」。内容も、ひたすらガムシャラに走り続けていたわけではない。心拍数を計測しながらだったと回顧する。「マウンドにいる時はだいたい心拍数が150~160。上がっても170ぐらいなので、150以下にならないように、165を超えないように測りながら走っていたんです」。
「修行僧のようにやっていたわけじゃなかった」

45~50分かけたランニング中も体をマウンド上での状態に近づけ、頭の中でもマウンドのことを考えていた。「阪神の和田(豊)さんは初球は絶対に振ってこないから外角の甘めでストライクを取る。2球目は外角のストライクからボールになる球で誘ってみる。そんな感じでシミュレーション、イメージトレーニングしながら走っていました」。日によって頭の中の対戦チームを変えながら、試合勘が鈍らないことにも心を配っていた。
「寡黙にやっているように見えたかもしれないけど、『きょうは横浜だ』『きょうは広島だ』と思いながらやっていましたね。だから毎日、修行僧のようにやっていたわけじゃなかったんです」。漠然と走るだけではもったいない。心身とも意味のある練習を続けた方が、後々に役立つはずだ。
「ランニングはトレーニングにもなるし、リズムも良くなる。全身運動だから、全てにつながります。ぜひ、やってほしい。長距離、中距離、短距離と分けて、1日ずつでもいいです」
無理に多くの量をこなす必要はない。「一気にやるのは良くない。食事も同じで一気に焼き肉50人前食べたら体を壊すでしょう。50人前を3か月かけて食べるからいいわけです」。何事も体と成長に合わせたバランスが重要となる。
ランニングは目的意識を持って取り組むべきである。ただ、中学生は必要以上に頑張りすぎないこと。少しずつの積み重ねが、将来につながっていく。
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