長距離ランニングは野球に不要? 広がる“否定論”も「僕は推奨派」…生まれる相乗効果

日米通算2000安打目前…広島・秋山翔吾が語る“走る意義”
冬のオフシーズンは、新たな戦いに照準を合わせて“自分自身と闘う”期間となる。2026年にプロ16年目を迎える秋山翔吾外野手(広島)が2025年12月20日、地元の神奈川県・横須賀スタジアムで小学6年生対象の野球教室を開き、イベント後に新シーズンを見据えた自主トレも行った。
少年野球や高校野球では、オフシーズンになると階段や坂道、長距離走などランニングに時間を割くチームがある一方、有酸素運動によってエネルギーを大量消費し、摂取カロリー不足に陥るリスクを避けるため、器具や自重を使ったトレーニングに重きを置くチームもある。
こと野球においては、長距離ランニングの効果について否定的な意見が近年は多い。西武在籍時の2015年にシーズン最多安打「216」を打ち立て、2020年、2021年はMLBでもプレーした秋山は、オフのトレーニングについてどう考えているのか。
「僕は、どちらかというとランニング推奨派なんです。(筋力)トレーニングが不要とは言わないですけど、走れればある程度のことは何でもできると思います」。自身の経験から、長い距離を走り続けられる選手は、ランニング以外の練習に対する意欲も高いとも話す。
「ランニングが何の意味になるのか。例えば『ポール間を走って何の意味があるの?』と言われれば、確かにプレーには直結しませんし、説明しにくい。だけど、距離を走り続けるには体力が必要ですし、同じ動きを継続的にやろうとすることは、精神修行のような面もあるじゃないですか」
オフにあえて“シーズン中の疲労感”を課す

単に足を速くすることが目的なら「ショートダッシュやジャンプ系のメニューをやった方がいい」と秋山。だが、体力や心を養うことを目的とすれば、ダッシュ系よりも運動負荷が小さい長距離ランニングこそ実は取り組みやすい。ネガティブな感情を律しながら走り切れれば、それが成功体験となり、他のメニューにも前向きに取り組める。秋山はさらに、オフにランニングを重要視する理由をもう1つ挙げた。
「プロはオフになると、数字とか不調に精神的に削られることが少ないわけです。シーズン中よりも体力に影響を及ぼすストレスが軽減されている。だからこそ、シーズン中と同等の疲労感を得るために、あえてランニングなどの『なんか嫌だな』と思うメニューを入れているんです」
オフシーズンは決して“休憩期間”ではない。今年38歳になるヒットメーカーは「ランニングが『できる!』という気持ちがあれば、どの練習でも全部こなせて、自分がうまくいくという方向に考えられる。それが、僕が練習にランニングメニューを定期的に入れている意味。僕の中では結構重要なピースなんです」と明るい表情で語った。今年もペナントレースを駆け抜けるために、有意義なオフを過ごしている。
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