
都内に誕生した屋内練習場「SPONOBA」…データ分析→最適な強化法を個々に提案
元プロ野球の監督も、幼少期の動作解析に注目している。日本最大級の野球屋内練習場「SPONOBA(スポノバ)」のオープニング記念イベントが5日、東京都墨田区で行われ、元巨人監督・高橋由伸氏と前ロッテ・荻野貴司外野手がゲストで参加。子ども一人ひとりの体格や能力に合った練習方法を提示する施設について、高橋氏は「いろんな運動の機能、能力が向上する。非常にいい」と評価した。
「今はたくさんの情報がある中で、とにかくいいものを多く吸収できる。正解に早く近づけるのは、もちろんいいこと。上手な人の真似をしたり、同じことをするのも間違いではないと思います。でも、自分の体や持っている力に合った動かし方を身につけていくのはとても重要だと思います」
数多くの最先端の器具が導入された施設。体のデータを分析し、その選手に最適な強化策を示す。高橋氏は「僕らは偶然、自分の感覚の中で自分の心地よいやり方や、動かし方を見つけていただけです」と振り返り、「偶然見つけられれば運がいいけど、そうじゃない場合もある。持っている力に早く出会うことはとても大切なことだと思います」と続けた。
野球は覚える技術が多く、「やらなきゃいけないことがたくさんあります」と指摘する。「急にうまくなったり、急に良くなることはなかなかない」とし、「子どもの頃から体に向き合いながら、体の使い方を覚えれば、仮に野球以外の競技に進んでも結果につながるようになる」と力を込めた。
ただ、自分に合った体の動かし方を見つけるのはプロ野球選手でも難しいという。「プロは元々の技術、技量がある選手が多いので、間違ったことをしても結果が出ることがある。それで間違った方向にいくこともあります」。軌道修正するには「SPONOBA」のようなデータ解析も行う施設で正しい動作を指摘してもらうことが必要で、「自分ではなかなか分からないものです」と説明した。
「都会の真ん中にできたスペースを上手に活用して」

もう1つ、気にかけるのが体調管理。「自分の体に合うものを見つけてケアしていくことで、怪我のリスクもより低くなっていくんじゃないかなと思います」。現役時代は何度も故障に泣かされただけに「こういった施設が現役時代に都内にあったら、もっと練習して、もうちょっと長く野球ができたのかなと思ったりします」と語った。
これには、右膝手術を3度受けるなど多くの故障を経験してきた荻野も同調。「僕は中学の頃から怪我が多かった。ずっと自分に合ってない動きをしていたんだと思います。どう動けば体に負荷がないか、怪我をしないためにも自分に合った動きを、子どもの時から身につけてほしい」と訴えた。
都内に登場した最先端の施設。高橋氏は「自分たちが子どもの頃のように、(近所で)ボールを投げていいとか、バットを振っていいっていう時代じゃなくなってきている。野球ができる環境、場所が少なくなっている中で、都会の真ん中にできたこういうスペースを上手に活用していただければいい」と述べた。
「野球人口増加や普及に向けて大したことはできないけど、少しでも手助けになればうれしい。野球の楽しさを感じてもらえればいい」。オープンした「SPONOBA」は、野球の楽しさ、奥深さが体感できる施設であることは間違いない。
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