高校球界が注目する“軟式クラブ産” 基礎ドリルも充実…「硬式で苦しまない」選手の育て方

春夏合わせ11度の全国大会出場を誇る大阪・門真ビックドリームス
軟式でも高校野球で通用する選手を育成する――。中学軟式野球で注目を浴びるクラブチームが関西にある。「第18回近畿秋季少年軟式野球大会(新人戦)大阪府代表選考会」で優勝し、来春の全国大会出場を決めた「門真ビックドリームス」。昨夏の全国大会でも準優勝を果たしたチームを率いる橋口和博監督は「高校、大学で通用する選手」と、先を見据えた育成方針で選手をサポートしている。
門真ビックドリームスは2004年の創部から、これまで春夏合わせて11度(来春を含む)の全国大会出場を誇る強豪チームだ。スタッフ全員が同じ指導法を共有し、技術以上に体の操作性向上を重視している。特徴的なのは時間をかけて行う「基礎ドリル」だ。
練習では午前の全ての時間を使い、キャッチボールの基礎やお手玉、走りながらのボールキャッチなど様々なドリルを実施し、ボールを扱う回数を多く作るという。橋口監督は「ボールの握り替え、体の切り返しなど自分の体を扱えることが技術を伸ばす近道」と強調する。基礎ドリルを取り入れたことで、高校進学後も故障者が圧倒的に減ったという。
ドリルを行うメンバー構成も、1年生から3年生が同じグループに入る。3年生が1、2年生のコーチ代わりになることで自然と自主性も生まれていく。チームを卒業する選手は、ほぼ100パーセントの確率で高校野球を選択するといい、「投げる形、振る力ができていれば硬式に移行してもそれほど苦しまない」と橋口監督は断言する。
練習試合は年間50試合程度でメインは紅白戦「日本一の競争を」

だからこそ、高校進学後にすぐに勝負できるよう、基礎体力を含めたドリル、トレーニングに時間を割く。試合では複合バットを使用するが、練習では木製バットなどを使いスイングスピードやボールを捉える能力の向上を重視。軟式特有の“叩き”は教えておらず「例えば、2死二塁で打ち切ることができるか。個性を潰してまで勝ちにこだわらない。その勝負をして高校に送っていく」と、あくまで個の力を上げることに専心している。
また、他のチームに比べ練習試合の数が、圧倒的に少ない。年間50試合程度で紅白戦がメイン。大阪府外で行う試合は、愛知の強豪・東山クラブとの年1度の定期戦のみ。星稜中(石川)や駿台学園中(東京)などの強豪チームは大阪に足を運び、試合を行うという。
「選手たちには競争してほしい。与えられたものではなく、背番号やポジションを奪いにいく。お互いを知ることで仲間同士で認め合うこともできます。だから、選手たちは背番号の重みを知っている。日本一の競争をさせてあげたい」
ブレずに選手を育成する門真ビックドリームスは横浜(神奈川)、大阪桐蔭(大阪)、星稜(石川)などに選手を送り出し、強豪校から注目されるチームに成長した。「もちろん、勝負事なので勝つことで成長する。そこも重視しながら。中学はあくまでも通過点。高校、大学で活躍できる選手になってほしい」。軟式出身者が上のレベルで活躍することを証明するため、橋口監督はこれからも育成に力を注いでいく。
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