低学年に難しい「下半身で打つ」をどう伝える? 体重移動のコツがわかる“歩行スイング”

更新日:2026.01.20

文:First-Pitch編集部

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野球指導者・畠山和也氏が気づいた「野球は下半身」の本質

 野球の技術向上の鍵を握るのは「土台」となる下半身――。宮城教育大軟式野球部監督で、軟式普及に携わり、学童野球で小学校低学年の指導にも当たった経験のある畠山和也さんは、年代に関係なく重要な要素として「足の使い方」を挙げる。低学年に理解させるのは難しく思えるテーマだが、どう伝えるのが効果的なのか。

「打ち方や投げ方はいろいろな考え方があるし、合う、合わないもあると思います。打つにしても投げるにしても、普遍的にフォーカスすべきは足の使い方。例えば、小・中学生の間は高性能のバットを使えば打ち方が効率的でなくても当たれば飛んでいきますが、硬式球になったら、正しい力の伝え方ができないと飛ばなくなります」

 大学生を指導する中で、「野球は下半身」という言葉の本質を理解した。例えば守備における送球。普段、運動神経に頼ってごまかすことができても、レベルの高い社会人チームと対戦して打球が速くなり、守備位置が深くなると、送球のごまかしが利かなくなる。試合を見るうちに、明確な違いは“足の使い方”にあると気づいた。それ以降、小学生の段階から足を使った体重移動の方法や力の伝え方を注視している。

 とはいえ、小学校低学年には理解が難しい。そこで、「ブロックを積み上げる時、少しずつズレたら高くなってから崩れてしまう。土台がしっかりして綺麗に並べられたら、誰でも完成させられる」などと、身近なもので例えることで分かりやすく伝わるという。

「バランス良く立つ」ことから学ぶスムーズな体重移動のコツ

宮城教育大で指導する畠山和也氏(左端)【写真:本人提供】

 片足立ちの状態で両手を広げさせる伝え方も効果的だ。この姿勢のまま「バランス良く立っている時はどこに体重がかかっているか」と尋ねると、多くの選手が“内もも”を指差す。

 バランス良く立てなければ、ターゲットに向かってスムーズに体重移動をすることはできない。バランス良く立つためには内転筋を意識して、外側に力が逃げないようにすることが重要だ。言葉にすると難しいが、子どもでも片足立ちをして両手を広げるだけで自然と体で覚えることが可能になる。

「試合中に『思い切り打て』『思い切り投げろ』と声をかけると上半身を意識するのが普通ですが、本来、下半身を回すから思い切り打って、投げることができる。とはいえ試合中に『下半身を使え』と言っても伝わらないので、練習の段階でそれを覚えさせるのがよいと思います」

 立ち姿が良くなれば、打撃面で言えば下半身主導の力強いスイングができるようになり、バットの性能に関わらずボールを飛ばせるようになる。歩きながら前進して打つ「歩行スイング」も、体重移動を意識させるのに最適な練習方法の1つだ。小さい子には、こうして「ごまかしの利かない打ち方、投げ方、守り方」を着実に身につけさせていきたい。

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