仲間を信じ復帰戦で打った“魂の二塁打” 花谷少年野球部・富永遥希くんに芽生えた主将の自覚

更新日:2026.01.20

文:First-Pitch編集部

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怪我で試合に出られなくても…ベンチで枯らした声が導いた一打

 子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。First-Pitchでは、日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は兵庫の学童チーム「花谷少年野球部」の富永遥希くん(5年)です。

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 グラウンドに立てない時間は、選手の心をこれまでになく試す。主将の富永くんは「神戸須磨ライオンズクラブ旗マック鈴木杯」の初戦と2回戦で、ベンチを温めざるを得なかった。負傷による欠場。以前の彼ならプレーできない悔しさに押しつぶされ、下を向いていたかもしれない。

 しかし、背番号「10」を背負う富永くんは試合に出たい思いを必死に抑え、グラウンドで戦う仲間を信じた。ベンチから誰よりも大きな声を出し、チームを鼓舞し続けた姿は、紛れもなく主将としての自覚が芽生えた証拠だった。

 迎えた3回戦。待望の復帰戦で即座に結果を残した。初回の第1打席、溜め込んだエネルギーを全てバットに乗せるかのように振り抜いた打球は、右翼手の頭上を越える二塁打となった。責任を感じていた主将が放ったチームを勢いづける一撃。橋屋元之監督が「技術以上に気持ちで打った」と評するほど、気迫のこもったスイングだった。試合に出場できないもどかしさを、仲間への信頼と自身のプレーへの集中力へと昇華させた瞬間である。

「怪我をしていて、試合に出たかったけど周りを信じていた。ベンチから大きな声を出して応援することができた」

 復帰戦での活躍の一方で、課題も浮き彫りになった。準々決勝での敗退と、実戦感覚の欠如から生じた守備での悪送球。試合勘が戻りきらずにミスしたことを悔やむ。だが、この失敗が新たな原動力へと変わった。

 その後の練習では何度もノックを受け、スローイングを反復し精度を上げた。勝負強い打者になるため、自宅での素振りに熱を入れる日々が始まった。打撃で体が開いてしまうという指導者からの指摘を修正すべく、地道な反復練習を繰り返した。

 橋屋監督は、普段はおとなしい富永くんが陰で努力を重ねていることを見逃さない。土日だけでなく平日も自主練習に取り組み、プレーでチームを引っ張ろうとする姿勢。指揮官は技術面の成長だけでなく、挨拶や整理整頓といった生活面での規律も重んじ、中学や高校でも通用する選手育成を主眼に指導している。ベンチで声を枯らし、グラウンドで泥にまみれた経験を糧に、富永くんは再びチームの先頭に立って歩み出す。

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