
「失敗への恐怖」を乗り越え…好機を楽しむ心が生んだ“最終回の三塁打”
子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。First-Pitchでは、日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は兵庫の学童チーム「花谷少年野球部」の岸田瑛大(えいと)くん(5年)です。
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かつて、打席での重圧は少年を委縮させた。好機が巡ってくるたび、失敗への恐怖がバットを重くした。「打てなかったらどうしよう」。そんな不安が頭をよぎることもあっただろう。しかし、今の岸田くんは違う。
兵庫県で開催された「神戸須磨ライオンズクラブ旗マック鈴木杯」。ベスト8に進出したチームの中で、副主将は自らの殻を破る瞬間を迎えた。チームのために貢献したいという純粋な思いが、いつしかプレッシャーを「楽しむ」感情へと変えていた。以前はチャンスで結果を出せずにいた背番号「6」が、ここ一番の場面で強さを発揮した。
準々決勝の最終回。2点を追う苦しい展開だった。敗北がちらつく土壇場の場面で打席に立った岸田くんは、右翼手の頭上を越える三塁打を放った。1点差に詰め寄る執念の一撃。橋屋元之監督が「過去から見ても一番素晴らしかった」と絶賛する通り、小柄な体格からは想像できない力強さが宿っていた。それは技術だけの成果ではない。長打を打てるタイプではなかった少年が気持ちを前面に押し出し、日々の積み重ねをこの一瞬に凝縮させた結果である。
「チャンスで打席に回ってきた時、いつも打てなかったけど、打てるようになった。チームに貢献できるようにしたいという気持ちが大きくなった。チャンスを楽しめるようになった」
成長の過程には痛みを伴う反省もある。守備ではゴロを捕球した後に悪送球を記録した。だが、ミスを悔やむだけで終わらせない。確かな自信を手にした打撃をさらに磨くため、マシン打撃では最速の設定を選び、重いボールを打ち込む。インパクトを強くする意識を徹底し、力負けしないスイングを追求し続けている。三塁打を放って以降、スイングスピードが上がり飛距離が伸びたと指揮官も目を細める。
指揮官が期待するのは、プレーでの貢献に加え、精神的支柱としての役割だ。より自分を出し、周囲に声をかけ、チームを引っ張ること。控え目な性格から脱皮し、副主将としての自覚をさらに深めた時、岸田くんは真のリーダーへと進化していくだろう。夏の大会に向け、個人の技術向上だけでなく、チームを勝利へ導くための挑戦は続く。
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