
兵庫No.1を決める「神明あかふじ米大会」で掴んだ「諦めない心」と打席での成長
子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する新企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。First-Pitchでは、日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は兵庫・枝吉パワーズの有田孝聖くん(6年)です。
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武村孝幸監督が有田くんを指導する中で、変わったきっかけとして挙げたのは「投手で打たれて敗戦したこと」だった。その悔しい経験を胸に、兵庫のNo.1を決める「神明あかふじ米・第37回兵庫県ジュニア軟式野球選手権大会」に臨んだ。以前はマウンドでの失敗を強く引きずっていたが、この大会では持ち前の打撃でチームを引っ張った。得点圏でのチャンスでは、チームバッティングに徹して逆方向へ打ち返すなど、チームへの貢献に意識を向けることで一回り大きな選手に成長した。
決勝戦は0-3と劣勢だった。しかし、有田くんには「どんな状況でも諦めない」という強い決意があった。大会を通して、彼は何度もチャンスを演出するバッティングを見せた。2回戦では先頭打者として出塁し好機を広げ、さらに右中間への三塁打を放ってチームの勢いを加速させる活躍を見せた。これは、勝敗だけではない、一歩踏み出した内面的な成長がもたらした技術的な成果に他ならない。チームが苦しい局面でも、最後まで粘り強く声を出し続けた精神力が、打席での冷静な判断を生んだと言えるだろう。
「次はピッチングで迷惑をかけない」
一方で、有田くんは投手としての貢献に課題を感じていた。リリーフでマウンドに上がった際、制球が安定せず悔しい思いをした。エースナンバーの「1」を背負う者として、投手としてもチームに貢献したいという責任感が、この反省を深くさせている。その悔しさをバネに、日々の練習では「もっとストライクが入るように」と、投球フォームでは足の上げ方や姿勢を整えることを強く意識するようになった。技術的な向上を目指す努力の根底には、「次の試合では無失点で抑え、次の投手に繋げる」という強い決意がある。
個人としての活躍だけでなく、チームに貢献しようとする姿勢こそが、彼が手に入れた諦めない粘り強さの本質である。投手としての悔しさをバネに、今は打者として、チームのピンチを救う5番打者としてチームの支柱となっている。その姿は過去の失敗を乗り越え、自己を更新し続ける彼の揺るぎない成長を物語っている。
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