「最後までやり抜く」 集中力切らす弱さを克服…茨城・明野野球スポーツ少年団の大木奏空くんが得た“心の強さ”

ノーブルホームカップで託されたイニングを投げ切る
First-Pitchでは、子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する新企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」を始めました。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は茨城・明野野球スポーツ少年団の大木奏空くん(6年)です
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大木奏くんにとって、マウンド上の課題は技術だけではなかった。以前は「イニングとイニングの間に緊張が切れてしまう」ことがあり、集中力の持続が大きなテーマだった。そこで、8月2日に茨城で行われたノーブルホームカップ決勝トーナメントの試合では、試合の最後まで投げ切ることを自ら目標に掲げた。球数制限で5回までの登板になったが、それでも託されたイニングを投げ抜き、これまで乗り越えられなかった壁を、精神的な成長で打ち破った。
「ふてくされないで、しっかり最後までやり抜くという気持ちを大切にしました」
その姿は、まさにチームの大黒柱そのもの。「エースで4番で、チームのムードメーカー」と監督も絶大な信頼を寄せる。マウンドから投げるだけでなく、守備位置を指示する声でチームを鼓舞し、打席に立てば好機で結果を出す。この日も「チャンスで打てたし、ナイスピッチング。役目を果たした」と指揮官を唸らせる活躍を見せた。攻守にわたる活躍の裏には、バットが体から離れないよう、巻き込むようなスイングを繰り返す地道な自主練習もあった。

しかし、本人は決して満足していない。この日の自己採点はピッチングが95点、バッティングは90点。4打席のうち2打席で打ち取られファーストフライ、5回には制球の乱れもあった。高いレベルでのプレーを自身に課しているからこそ、わずかな課題も見逃さない。その向上心が、大木奏くんをさらなる高みへと導く原動力となっている。
制球の乱れという課題にも、すでに克服への道筋は見えている。「手で(コースを)狙うんじゃなくて、体で狙うように」。それは、野球経験者である父からの的確なアドバイスだ。家族の支えを力に変え、心身ともにたくましさを増した大木奏くん。昨日の自分を超えるためのスコアブックには、確かな成長の記録がまた1つ、力強く刻まれた。
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