ボール先行で自滅→“自己変革”で急成長 小野東スポーツ少年団・出井叶琉くんが掴んだ「崩れない心」

マウンド上で「昨日の自分」を乗り越える出井叶琉くんの精神力
First-Pitchでは、子どもたちの“がんばった瞬間”を記録して応援する新企画「成長のスコアブック―きのうよりちょっとうまくなった日―」を始めました。子どもの成長の比較対象は他人ではなく、昨日の自分です。日々の小さな成長や努力にスポットを当て、その一歩を大切に記録し、応援していきます。今回は兵庫・小野東スポーツ少年団の出井叶琉(かなる)くん(6年)です。
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夏の大会を前に調子を落とし、苦しい時期を過ごした出井くんが、今、確かな成長を遂げている。以前はボールが先行する場面で自滅してしまうことが多かったが、ピンチの場面でも試合をつくることができる投手へと成長した。
「ボール先行になってもストライクを取れるようになった」
この成長の裏には、園田達也監督の厳しい指導があった。「普通ならOKなことも、彼に求めるレベルは高かった」と、さらなる成長を促すために、あえて高い要求を課していたことを明かす。
チームを引っ張るエースで4番、そして主将という重圧の中で、負けそうになる自身と向き合ってきた。以前は打てずに自滅することもあったが、今では緊張する場面でも崩れることはない。その精神的な強さは、夏の大会を勝ち進むごとに磨かれていったという。
8月に福岡で行われた「西日本学童軟式野球大会」では3打数3安打を記録し、投げては6回を1失点に抑えるなど、攻守にわたる活躍でチームを3位に導いた。だが、準決勝では二死走者なしから4点を失い、悔しい敗戦を喫している。新たな課題も得たが、園田監督は、この大会を通じて「精神的に強くなった」と内面の変化を評価している。
大会での反省を活かし、今は投球後の守備練習に力を入れている。投げた後の動きを意識し、打球を素早く処理し、正確に送球する練習を反復。「打って、投げて、守って」と、すべてを高いレベルでこなす選手になりたいという強い意志の表れだ。
小野東でプレーする出井くんは、技術的な向上だけでなく、「昨日の自分」を乗り越える精神的な成長を続けている。彼の挑戦はまだ始まったばかりだ。
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