優秀なパパコーチを卒団させない“秘策” 人手不足リスクも「同じ思いさせたくない」

中条ブルーインパルスのパパコーチが子どもの卒団後も残る理由
少年野球において、チームに所属する選手の保護者が指導を担う“パパコーチ”は、献身的なサポートが得られる反面、自分の子どもと同時に卒団するケースも少なくない。指導の「継続性」をいかに担保するかが懸念点の1つだが、石川県の少年野球チーム「中条ブルーインパルス」は子どもの卒団後もチームに残るパパコーチが多い。倉知幸生監督にその理由を聞いた。
2022年に「高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」で優勝した強豪の中条ブルーインパルス。現在7人のコーチがおり、うち1人は自分の子どもが在籍中だが、それ以外はすでに卒団している“元パパコーチ”だという。
子どもの卒団後もチームに残るのはなぜか。倉知監督は「尾崎弘由代表が人となりを見た上で、自分の子どもだけでなく全体を指導できて、かつ長く(チームに)残ってくれそうなパパコーチを選んでいます」と明かす。
倉知監督自身、2年間のパパコーチ時代を経て2010年に尾崎代表から監督の座を引き継いだ。「我が子だけでなく選手全員に上手くなってほしい」という考えは、倉知監督がパパコーチの頃から大切にしており、現在のコーチ陣も同様の思いを胸に抱いているという。
監督からパパコーチへの気遣いと密なコミュニケーション
パパコーチへの「ケア」も忘れない。倉知監督いわく、保護者がコーチをする最大のメリットは「自分の子どもの成長を間近で見られて、同じ空間で同じ感情を共有できる」こと。一方、チームに残れば我が子の中学以降の成長を目にする機会は激減する。
倉知監督は自身の経験をもとに、「自分が子どもの(中学以降の)試合をあまり見に行けなかったので、今のパパコーチには同じ思いをさせたくないんです。我が子の成長は今しか見られない。人手不足にはなってしまいますが、なるべく『(試合を見に)行っておいで』と言うようにしています」と独自のアプローチをしている。
また、日頃からコーチ一人ひとりと密にコミュニケーションを図り、「今、何を考えているか」の意思疎通を徹底しているという。4年生以下のチームのパパコーチにはある程度任せつつ、指導方針は逐一すり合わせる。
「自分の子どもを指導したいというのが入り口なので、長く残って続けるのは難しいかもしれませんが、自分の子どもだけでなく全員を高校野球、大学野球まで続けさせるという思いで育ててほしい。チームに残って卒団生をたくさん作ってくれたら嬉しいです」。パパコーチの思いを尊重し、意思確認を徹底することが、「継続性」の担保につながるはずだ。
◎オンラインイベント「少年野球パパコーチ講座」を4月6日に開催します。詳細はこちら
https://first-pitch.jp/article/coaching-methods/20260304/15235/
少年野球の現場を熟知するコーチが参加…無料登録で指導・育成動画250本以上が見放題
野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」(ターニングポイント)では、無料登録だけでも250本以上の指導・育成動画が見放題。First-Pitchと連動し、小・中学生の育成年代を熟知する指導者や、元プロ野球選手、トップ選手を育成した指導者が、最先端の理論などをもとにした、合理的かつ確実に上達する独自の練習法・考え方を紹介しています。
■専門家70人以上が参戦「TURNING POINT」とは?
■TURNING POINTへの無料登録はこちら




