“指導の質”に疑問符「もったいないと思うことはたくさんある」

 骨格や環境の違いはもちろんあるが、根本的な“指導の質”にも問題があると見ている。全国各地の小学生の指導者を見てきた廣畑さんは「いまだにゴロを打て、叩け。『そんなスイングしてるなら試合に出さない』といった指導者がいる。子どもの時から可能性を狭めてしまっては良い選手は絶対に生まれてきません」と断言する。

「小学生もプロから学ぶ。思い切って振っていく姿、打つことの楽しさを覚える必要がある。指導者の中には『プロだからできる』という人もいますが、僕は逆だと思っています。小学生の時から技術、理論は知っておいて損はない。もっと良い選手になれるのに“もったいない”と思うことはたくさんあります」

 教えてすぐに結果が出る子もいれば、時間がかかる子もいる。「プロの選手でも本物の技術を得るには3年かかると言われています。色んな情報があふれすぎていて、どんな練習したらいいか分からないという子が多い。継続することの必要性も伝えています。上手くいっている子にも必ず打てない時期はくる。そこをどう乗り越えていくか。小さい頃からたくさんの引き出しを持たせてあげるのも大切です」

 廣畑さんは打撃技術を感覚だけで伝えるのではなく、明確な言葉と実際に“魅せる”ことで生徒たちの信頼を得てきた。一つの目標だった東京進出を果たし、今後も夏までに三重・四日市での開校を目指している。プレーヤーとしてはプロの舞台に立てなかったが“指導のプロ”として後進の育成に力を注いでいく。

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