中学指導者の“役目”は「高校で活躍できる選手育成」

播磨ボーイズ・中上晴彦監督【写真:橋本健吾】

 選手にとっては少ないアピールチャンスの中で評価してもらう必要がある。「バントやスクイズをする選手をどうやって評価するのか。守備は見られるけど、打撃はバットを振らないと分からない」。意図のない“打ち勝つ”ではなく、選手の先を見据えた采配を心掛けている。

 カテゴリーが上がるにつれ細かい戦術は必要になる。もちろん、その点は理解しておりスクイズを否定しているわけではない。「個々の目指す野球、指導法がある。高校で活躍できる選手を育成するのが我々の役目だと思っています」。練習では基礎を身につけ、高いレベルでも対応できるような指導を心掛けている。

「試合で選手たちとハイタッチしたことがない。『もっと打てる』『ここで満足したらアカン』と。本当は一緒になって喜びたい気持ちはあるのですが、私は素直じゃないから。子どもたちには素直になれと言っているのに」

 中上監督にとっては孫の世代にあたる選手たち。61歳を迎える今年限りで監督の肩書を降ろすことを決めている。「最後の集大成も“打ち勝つ野球”で選手たちにたくさんの成功体験を手にしてほしい」と、ブレない采配を見せていく。

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