野球は楽しいもの……喜びを分かち合いずっと続けてほしい

　先日、ある甲子園の名将と話をした時のことでした。すでに現役の監督を退いているため、「次にやりたいことは何ですか？」と聞くと、答えは「少年野球の指導ですね」とすぐに返ってきました。

　名将の目が見ていたのは、危機感と子供たちの未来でした。少年野球は古い慣習や怒声、罵声、間違った指導などが広がっている部分があります。小学生から肩やひじを壊してしまう。野球は楽しいはずなのに、指導者によってつまらないものに変わってしまう。そのような声も聞こえます。親の負担が多い、けがも多い、お金がかかる……保護者の悩みも尽きません。

　その指揮官。野球への恩返しの思いもありますが、多くの子どもたちに正しい知識を持って野球をやってほしいという気持ちが強かったように感じました。時間を作り、指導者講習会を開催したり、今も精力的に野球指導にあたっています。保護者や大人も考え方を変えていかないといけないとおっしゃていました。

　情報が飽和している現代社会ですが、このサイトでは少年・少女野球の“今”を取材し、発信していくことで、野球の楽しさを覚える入り口、抱えている疑問や問題解決に、壁にぶつかった時の立ち直るきっかけにしてほしいと考えています。パパコーチや野球ママたちの悩み解決の窓口にもなりたいと思っています。

First-Pitch 編集部一同