「肘を前に出す」は良くない? 鷹・千賀滉大が語る意識すべき投げ方とは

公開日:2021.12.13

更新日:2023.12.14

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「肘を前に出すと、肘と肩の連動が終わってしまって、肩肘にダメージが来る」

 子どもの頃に教わったことがある人も多いであろう「肘を前に出して投げる」という教え。ただ、果たしてそれは正しいのだろうか。現在、日本球界で最高の投手の1人に挙がるソフトバンクの千賀滉大投手は真逆の考えを持つ。子どもたちが投げるときに気をつけるべきポイントに挙げたのは「肘を前に出さない」ことだった。

 ソフトバンクが11日に行ったオンライン野球教室「ベースボールキッズ2021」でのこと。甲斐拓也捕手と共に、子どもたちに指導を行った千賀から出た言葉は意外なものだった。自身の投球フォームで気をつけていることとして「体の胸のラインより前に肘を出さないように気をつけています。胸と肘のラインを真っ直ぐにして、肘を前に出さないで、身体で回ってから投げるイメージです」と挙げた。

 これまで野球をプレーしてきた人、そして今、野球に熱中している野球少年や少女の中には「肘を前に出して投げる」と教わったこともいるはず。だが、千賀の考えは「肘を前に出すと、肘と肩の連動が終わってしまって、肩肘にダメージが来る。肘を出すと怪我に繋がる。肘を出せ、とよく言われると思うんですけど、それはあまり良いことではないと思うので、体のラインから出ないように、胸から回って最後に腕が回るイメージでやってみてください」と伝えた。

 また、家でもできる練習法として、鏡や窓ガラスを使ったシャドーピッチングの重要性を語る。プロの選手でもシャドーピッチングは練習に取り入れており「見ながらやるというのはグラウンドではできないこと。家でやるにはとてもいい練習法で非常に大事。グラウンド上では自分の動きは見えないので、リアルタイムで見える家でやれるというのは大きいのでやってみてください」と勧めた。

 千賀自身はシャドーピッチングに取り組む際のイメージとして「とにかくグラウンド上で出た反省点、できなかったことをどうやったらできるようになるか考えながら、家でしている」という。子どもたちに向けては「まず自分がどういう動作をしているか見えることが大事。自分の姿を見て、僕、私はこんな投げ方しているんだと知ることが大事」と語り、アドバイスを送っていた。

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