首位打者指摘…流行の打撃スイングは「ヘッドが下がる」 小学生に伝える“2つの素振り”

文:間淳 / Jun Aida

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ロッテ・角中勝也が能登半島地震復興イベントで小学生にバッティング指導

 バットの芯に当てる確実性アップと、飛距離向上を両立させるバッティング練習法とは――。能登半島地震から復興への歩みを進めている石川県を元気づけようと、昨年12月28日、同県出身のプロ野球選手4人を招いたイベント「Go!能登 野球応援プロジェクト」が中能登町で開催された。参加者の1人で首位打者2回獲得の経験もあるロッテ・角中勝也外野手は、素振りの指導を担当。小学生の野球少年たちに2種類の素振りのやり方や、注意すべきポイントを伝えた。

 このイベントは、石川県出身で、大阪桐蔭主将として2012年に甲子園春夏連覇を成し遂げた水本弦さんが代表を務める「Ring Match」が主催。能登復興への思いに賛同した地元出身のプロ野球選手が、野球教室で講師を務めた。石川県で活動する5つの少年野球チームが集まり、角中の他に楽天・島内宏明外野手が打撃、ヤクルト・北村拓己内野手が守備、ロッテ・岩下大輝投手がピッチングを担当した。

 素振りを指導した角中は、「投手をイメージして振る」素振りと「何も考えずに強く振る」素振りの2種類のやり方を勧めた。バットに当てる確率を高めるには、投球の高さやコースを想定した練習が大切であり、また、飛距離を出すには強くスイングする力が必要になる。打力向上には、どちらも欠かせない練習法だと訴えた。

 子どもたちのスイングを観察する中で、多くの子どもたちに共通する改善点として挙げたのは「スイングの軌道」と「力の入れ方」の2点だった。メジャーリーグの影響もあって、最近は少年野球でもバットを下から出す指導が増えているが、角中は「上から叩く意識」を説いた。

「バットを下から出す考え方もありますが、ある程度体ができていないと、バットのヘッドが下がってしまいます。小学生のうちは上から叩く意識を持って素振りをした方が良いと思います。それから、バットを強く振ろうとすると腕や上半身に力が入ってしまいがちですが、力を入れるのは“下半身”です。下半身は力んでも構わないので、上半身はリラックスするように心掛けてスイングしてほしいです」

「上手くなりたいなら1日100回でもよいので、毎日バットを振って」

1人1人の素振りをチェックしアドバイスを送る角中(左)【写真:間淳】

 角中は1人1人の素振りをチェックし、「テークバックを大きくゆっくりとってみよう」「ステップする足の膝を柔らかく使って、親指に力を入れてスイングしてみよう」など、個々にアドバイスを送った。そして、「上手くなりたいなら1日100回でもよいので、毎日バットを振ってください。勉強と同じでコツコツ継続することで野球も上達します」と話した。

 独立リーグ出身初のタイトル獲得やオールスター出場など、NPBへの道を切り拓いた選手だけに、継続の重要性を伝える言葉には説得力がある。

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