トレーナーの木村匡宏さんが実演…バットと手の密着性を高めるドリル
バットの操作性を高めるにはどうしたらよいのか。自分の“手の延長”のように扱えたら、投球への対応力は一気に高まるだろう。都内にある複合型スポーツ施設「MTX ACADEMY」でチーフディレクターを務め、小学生からプロ選手まで幅広く指導しているトレーナーの木村匡宏さんはグリップ力を高める“ハンドワークドリル”を紹介。手の能力を開発することで、手がバットに吸い付くような感覚を養えるという。
一つは「手指ほぐし」。指を1本ずつ逆の手で握り、軽く引っ張る。次に握られた手をクルクル回す。これを順番に全ての指で行う。
今度は手の力を高める“ハンドパワーワーク”。まずは手を大きく開き、力を込める。前腕部分にも刺激が入る。さらに両手で「輪」や「四角」を作って力を入れる。指の関節に力を加えたまま腕を広げていくこともポイントだ。
そして、指の付け根の関節で指が折りたたまる場所にあたる「MP関節」にも刺激を与える。MP関節を折り曲げる動きを繰り返すと、前腕部分はパンパンに張ってくるという。
これらのドリルをこなした後にバットを握ると、「何か吸い付くような。5本の指が生きている状態で(バットに)フィットする感覚がでてきます」。手とグリップがフィットしていることを感じながらスイングすることによって「バットを上手に扱う力がついていきます」と解説する。手軽にできてバットの操作性が高まるドリル。試してみる価値は十分にありそうだ。