「辞めさせようとする声は無視して」豪州初の女子プロ野球選手が示す“道標”

2022.01.11

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17歳の左腕・ビーコムが豪州リーグでデビュー、1回無安打無失点

 野球少女の未来に新たな可能性を示す歴史的な登板だった。豪州球界の頂点・オーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)のメルボルン・エイシズに所属するジェネビーブ・ビーコム投手が8日、男性選手に混じってのプロデビューを飾った。同リーグ史上初の女性投手となったビーコムは試合後「やりたいことをやってください。懸命に努力を続ければ、必ずどこかにたどり着きます」と、野球という夢を追う少女たちにメッセージを送った。

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 17歳の左腕・ビーコムは1月上旬にチームと育成契約を締結。8日のアデレード・ジャイアンツ戦の6回、4点を追う場面で初登板を果たすと、1回を無安打無失点に抑えた。

 さらに歴史的登板を終えると、野球をプレーしたいと願う少女たちに向け「もし誰かが、ソフトボールなどあなたが“したくない”スポーツををやらせようとしてきたら、無視してください。やりたいことをやってください」と熱いメッセージを送った。

 ビーコムの軌跡を特集した米紙「ワシントン・ポスト」によると、彼女はエイシズと契約する前は、100球団以上が所属するビクトリアン・サマーベースボールリーグの1部でプレー。2018年にはビクトリア州のU-16代表に、女性として初めて選出された。男性のものだったリーグに挑戦を続けてきた。

 エイシズでヘッドコーチを務めるピーター・モイラン氏(元ブレーブスなど)はジュニア時代からビーコムの成長を見守り続け、実力を高く評価している。「国内外のトップクラスの選手に引けを取らないどころではありません。彼女の選出が“名ばかり”だと思っている人がいれば、考え直すべきです。100%実力で勝ち取ったものなのですから」とコメントしている。

 周囲の雑音に惑わされず、自分の信じた道を突き進んだからこそ開けた世界。「懸命に努力を続ければ、必ずどこかに辿り着きます。不可能ではありません。ご覧の通り、実現できるのです」とビーコムは言い切った。今後は野球の本場・米国の大学野球に挑む意向も示している。彼女の挑戦は、多くの野球少女に勇気を与えたはずだ。

(First-Pitch編集部)

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