野球に欠かせない股関節、機能を測る“5つのテスト” 硬さ克服の3つのトレも紹介

公開日:2022.10.21

更新日:2023.12.26

文:First-Pitch編集部

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股関節を上手に使えていますか? 正常に機能しているかを評価する5つのテスト

 肘内側側副靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)の権威である慶友整形外科病院スポーツ医学センター長の古島弘三医師は、野球上達への“近道”は「怪我をしないこと」だと語ります。練習での投球数を入力することで肩や肘の故障リスクが自動的に算出されるアプリ「スポメド」を監修するなど、育成年代の障害予防に力を注ぎ続けてきました。

 では、成長期の選手たちが故障をせず、さらに球速や飛距離を上げていくために重要なのは、いったいどのようなことなのでしょうか。この連載では、慶友整形外科病院リハビリテーション科の理学療法士たちが、実際の研究に基づいたデータも交えながら怪我をしない体作りのコツを紹介していきます。今回の担当は貝沼雄太さん。テーマは「股関節のトレーニング」です。

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 股関節はスポーツにおいて重要な役割を果たします。股関節の筋肉の中でもお尻の筋肉(殿筋と呼びます)が最も重要です。殿筋が弱いと骨盤がグラグラしてしまい、片足立ちでのバランスが保てなかったり、方向転換の動作が遅くなったりします。さらには股関節の筋力と走るスピードは強く関係しているともいわれています。すべての動作を行う上で股関節が正常に機能してくれて、さらには筋力が十分にあることは野球上達の基本とも言えます。

 股関節が正常に機能しているかを評価するテストが報告されています(※1)。5つあるこのテストは、股関節の機能と骨盤の機能を同時に評価しています。体幹や骨盤の問題点が指摘される項目もありますが、股関節と骨盤は機能的に切り離すことができませんので、体幹・骨盤のトレーニングも行いましょう。

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

1、足を揃えて立った状態から前屈してつま先を触る。曲げる時、戻る時に痛みがない
できない場合:股関節もしくは体幹が硬いことが考えられます

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

2、両足で立った状態で骨盤を前方・後方に傾斜させることができる
できない場合:股関節の機能が不十分であること、体幹(腰椎)が硬いことが考えられます

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

3、両足で立った状態から片足を曲げ、股関節を100°以上曲げることができる
できない場合:股関節の機能が不十分であること、もしくは硬いことが考えられます

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

4、四つ這いから正座の姿勢になる。背中が丸まらずに正座の姿勢になることができる
できない場合:背筋が硬いことが考えられます

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

5、上向きに寝た状態で足を伸ばしたまま70度まで上げることができる
できない場合:裏ももの筋肉(ハムストリングス)が硬いことが考えられます

【次ページ】股関節の機能を正常にするトレーニング

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