「緊張は絶対にするもの。自分で勝手に湧いてくる感情なので抑えることはできない」
緊張によって自分のパフォーマンスを十分に発揮できないまま、大事な試合に負けてしまう。そんな経験は誰もがしたくはないものだ。果たして緊張しない方法などあるのだろうか? 数々の大舞台を経験しているソフトバンクの千賀滉大投手が、緊張に打ち克つ術を子どもに教えた。
世界一を決めるWBCや金メダルに輝いた東京五輪、日本シリーズなど数々の大舞台を経験している千賀。11日に行われたオンライン野球教室「ベースボールキッズ」の中で、子どもから「緊張しないようにするには?」との質問が。これに対し、百戦錬磨の右腕は「緊張は絶対にするもの。自分で勝手に湧いてくる感情なので抑えることはできない」と、緊張しないことは難しいと答えた。
大事なのは緊張しないようにすることではなく、緊張に打ち克つことなのだという。そのために重要なのが準備。千賀は「大事なことは、そのために自分がどれだけ練習をして、準備をするか。『自分はこれだけやってきたから大丈夫』と言い聞かせられる練習の質、量、いろいろあるけど、そういうのがない人は緊張に飲まれてしまう」と伝えた。
緊張して硬くなってしまうのは、どこかに不安があるからだと千賀は言う。練習、調整、試合までにやるべき準備ができていれば「緊張しても自分はこうできるから大丈夫と思えたら、緊張に対してうまくやっていける」と助言を送った。緊張を嫌がるのではなく、緊張を受け入れるために、努力と準備を怠らない。野球だけでなく、さまざまなところに通じる考え方と言えるだろう。
(First-Pitch編集部)