少年野球は「大人が変わらないとダメ」 強豪中学チームが丸刈りや過度な食育やめたワケ

公開日:2023.03.28

更新日:2023.12.26

文:橋本健吾 / Kengo Hashimoto

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野球は上手いが素行の悪い選手…根性野球から脱却したきっかけ

 子どもたちの野球離れが叫ばれる中、少年野球チームも減少の一途を辿っている。そんな中、時代の流れと共に指導法を変化させ成功を収めているチームがある。2016年に全国制覇を成し遂げ、各大会でも好結果を残しているのが兵庫県の中学硬式野球「明石ボーイズ」だ。丸刈り、過度な食育、昭和の野球観などを排除し子どもに向き合っている。

 2001年のチーム創設から指揮を取り続けているのが、62歳の筧新吾監督だ。次男の裕次郎氏は2002年に明徳義塾で副キャンプテンを務め夏の甲子園で全国制覇を果たし、ドラフト3位で近鉄に入団している。厳しい環境下で成長していった息子の姿を見ながら、自身もアマ指導者としてのスタートを切った。

「昔は根性野球が全盛期。もちろん、勝負事なので勝ちを目指すのは変わらないです。ただ、勝ちにこだわってたどり着いた結果が、今の指導と環境です」

 昭和の根性野球から脱却したのは約10年前。当時、野球の実力は誰もが認める教え子がいた。だが、高校進学後は素行に問題があり、メンバーから外されたことを知った。「指導者として失敗。礼儀などは覚えても忘れる。身につけさせないといけない。押し付ける指導には限界があった」と振り返る。

 チームも次第に勝てなくなり、部員数も減少していった。「良いときは人が集まるし、考えない。人間は痛い思いをしないと分からないこともある。私は結果が出なくなって『これじゃダメだ』と、変わろうとしました」。子どもたちが指導者に遠慮なく「なぜ?」と問いかけられる環境作りに着手した。

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